昨日、肥満だと手術や全身麻酔のリスクが上がりますというお話をしました。
今日は、リスクが高くなる理由についてお話します。
全身麻酔の時は、意識がなくなり、自分で呼吸ができなくなるので、マスクで換気したり、気管にチューブを入れる(挿管)などして、人口呼吸器とつないで、酸素を身体に送ることになります。
つまり、このマスク換気や挿管ができないと、息が止まった状態なので、酸素が身体に送れず死んでしまいます。
肥満の患者さんでは、このマスク換気や挿管が難しいことが多いのです。
これが、麻酔科医が考える一番のリスクです。
また、お腹などの脂肪により肺が圧迫されるので、肺がつぶれやすかったり、手術後に肺炎が起こりやすくなったりします。
他にも、
肺塞栓(エコノミークラス症候群のこと)になりやすい、点滴がとりにくい、麻酔から覚めるまで時間がかかることがあるなどなど、いろいろなリスクがあります。
だから実は、BMIが35以上の患者さんでは、麻酔の料金が高くなっています。
(日本は、高額医療費制度などで、一定以上の金額がからなくなっているので、患者さん自身が負担が多くなることは時間するのは少ないと思いますが)
手術に関していうと、手術する場所にもよりますが、手術時間が長くなりやすいです。
脂肪が邪魔で、手術操作がしにくかったり、出血しやすかったりするからです。
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一般的にはあまり知られていない肥満のリスクについて、でした。
ちょっと太っているくらいでは問題にならないことが多いので、過剰に心配する必要はありません。
でも、いざ手術になった時には、医師から説明される合併症のリスクについて、すごく怖いと感じてナーバスになる人が多いと思います。
私も、膝を骨折して手術をしたのですが、もともとよく知っているくせに、手術のリスクについて整形外科の先生から説明があった時には、もし何か合併症が起きたらどうしよう!とすごく不安になりました(^^;
肥満は自分で気を付ければ防ぐことが可能なので、いざという時のために、少しでもリスクが減らせた方が良いのではと思います!
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みんなが知らない肥満のリスク:全身麻酔・手術が危険な理由